パニック障害とは

繰り返される予期できないパニック発作を特徴とします。死ぬかも知れない不安や気がおかしくなるかもという発狂不安が急に襲い、動悸、冷や汗、手足のしびれ、めまい等の交感神経症状を示します。発作は少なくとも月に1回出現し、急に来る発作を恐れ(予期不安)るため 、行動を回避するようになり生活・仕事面に消極的になります。外出恐怖あるいはうつ病を合併することがあります。

治療方法

パニック障害には、様々な治療方法があります。個々の症状に応じて適切な処置を行います。

① 薬物療法

精神安定剤の他にSSRI(新しい抗うつ薬)がかなり効きます。一部漢方も役立ちます。

② 心理療法

薬物療法とカウンセリングを併用すると治療効果は高まります。不安が強いので薬やカウンセリング、時に呼吸法が有用です。外出恐怖には行動療法が有力です。

③ リラクゼーション

呼吸法、自律訓練法、気功、太極拳、運動などが効果があります。交感神経系の過緊張を和らげるのに役立ちます。

④ 病気の理解

本人が本症をよく理解することが大切です。理解が進むと不安が減らせます。

⑤ 自己暗示

この病気で死んだ人はいない、必ず自分は治るはずなどの自己暗示が大切です。

注意点

予後の注意点
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個人差がありますが、早い人で1,2ヶ月、平均的には数ヶ月から半年でほぼ治ります。長引く場合はカウンセリングの回数を増やしたり、薬の調整や外出恐怖に対し行動療法を行うなどが有力です

家族の注意点

本人とともに本症を良く理解し本人の責任ではないことを納得してください。専門の治療を受ければかなり治る病気ですから、本人に辛く当たらないことです。気長に見守ってください。

診断の注意点

本症は他に似た病気がいろいろあります。パニック発作を呈する病気は不安神経症、PTSD、中毒症状(カフェイン他)、社交恐怖などあります。専門家はこれらを区別できますから専門家の治療が大切です。